とある企画の関係で、ある製作所を見学させていただきました。
普段、目にする機会のない場所なので、興味深いこと限りなしという状態に。
針金状の鋼材を加工する工場で、下の写真は立体的なクリップを形成しているところです。
▲立体的なクリップを形成
中央から鋼材が出てきて、それを折り曲げたり、回転させて形成していきます。実際の作業では一連の工程のセットを入力したコンピュータによって制御されている動作を、手動で(と言っても、リモコンの操作盤を使用してです)行ってサンプル作成をしてくださり、クルッ、クルッ、カキッ、カキッと見る間に形が出来てきました。コンピュータへの入力前にも、このように手動で動きの確認をしているそうです。
折り曲げや切断に使う刃も加工の状態に合わせて選択されています。製品の形状によっては、その『刃』から制作することもあるそうです。
もちろんクライアントさんからは設計図や仕様書が渡されるそうですが、立体なのに平面図のみということも珍しくないとか。仕様書内容の立体への展開は、まずアタマの中で行われて、割とすぐに機械を動かしての検証になるそうです。機械のセッティングは、刃の取り付け位置(角度など)、本数、動き方まで幾つもの要素からなっているそうです。
これは空間におけるデザインじゃないの?! そうお伝えしても製作所の方は微笑んでいらっしゃるばかりでしたが。
平面から立体への驚異の読み換え力。デザインの力は色々なところに潜んでいます。
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